人は1日6万回思考していると言われています。
その思考が行動を生み、行動が現実をつくり出しています。
となると、どういう方向性で思考するかはとても重要です。
ところが、「思考」にはこれまでの経験や環境で身につけた「クセ」があり、無意識に繰り返されるその思考は、私達の行動に大きな影響を及ぼしています。
自分の「思考のクセ」に気づくことで、新たな「思考」を選択して行動に繋げていくことができますよね。
今日は、私が息子のいじめ問題を通して気づいた、「思考を変える問いかけ」についてシェアしたいと思います。
私は怒りや悲しみ、悔しさなどネガティブな感情を伝えることがとても苦手です。
例えば「怒り」
「気まずくなるよりは黙っていよう」
「相手が傷ついてしまうかもしれない」
「私が黙っていれば事は大きくならない」
「私が我慢すればいい」
こんな風に、ネガティブな感情を伝えることを避けてきました。
でも本音を言うと、伝えたい、わかってほしい。
そう思っていました。
そんなとき、息子のいじめ問題に向き合うことになります。
「怒っていいんだよ」
「怒るべきだ」
「なぜ怒らないのか」
と周りの人に言われ、怒らないことを責められているとさえ感じていました。
怒らない自分はどこかおかしいのか。
なぜ私は怒りの感情を伝えられないのか。
その時、私の「思考」は「なぜできないのか」と、怒りを伝えられない理由や原因を探していました。
でも、理由や原因がわかっても、それだけで伝えられるようなるわけではありません。
そこで私は、できない理由や原因は一旦横に置いて、
どうしたら、この怒りの感情を、相手を傷つけることなく伝えることができるのか。
を自分に問いかけてみました。
すると、「これならできるかもしれない」と思える方法を見つけることができ、初めて「怒り」を表現することができたのです。
自分が「できること」を選択したことで、大きな負担を感じることなく、自分の気持ちを伝えることができたように思います。
私達の脳は、質問に忠実な答えを導き出します。
なぜできない?
と問えばその答えを探し
どうしたらできる?
と問えばその答えを導き出します。
できない理由や原因を知ることも大切です。
でもそれだけでは行動につながらないこともありますよね。
そんなときは「どうしたらできるか」を自分に質問してみるのもいいかもしれません。
できない理由ではなく、できる方法を考え、行動する。
そして、その行動が現実をつくりだしていく・・・
どうしたらできるか?
この問いかけは、困難を乗り越え、強くてしなやかな心をつくる種。
問いかけによって、思考が変わり、行動が変わり、人生が変わる、そう言えるのかもしれません。