子どもがいじめを受けて不登校になっています。
勉強が遅れてしまうのではないか、とても心配ですが、心の状態を考えると無理にさせるのもどうかと思っています。
子どもの様子をみながら、無理なく学習できるといいですね。
いじめによる不登校の子どもにとって、教室と同じペースで学習を進めることは心の回復にも重要です。
子どもがいじめを受けて不登校になってしまったら、社会とのつながりや様々な体験のチャンス、友人関係など多くの課題を抱えることになり、親としてはとても心配ですよね。
その課題の中でも「学習を続けていくこと」は学力の維持・向上だけでなく、心の回復を考える上でも重要です。
今日は、「いじめによる不登校の子どもにとっての学習の役割」についてお伝えしますね。
はじめに、子どもが学習することの意味について考えてみたいと思います。
・知識やスキルを得る
・自信が持てる
・選択肢が広がる
・問題を解決する力を身につける
・諦めない力を身につける
など「学習すること」が子どもに与える影響は大きなものです。
では、いじめによる不登校の子どもにとっての学習はどうでしょう。
上記でお伝えしたことに加えて、心の回復にも大きな影響を及ぼします。
その理由をお伝えする前に、いじめによる不登校の子どもの心の状態をお伝えします。
いじめにより、登校できなくなってしまった子どもは、
・自尊心を大きく傷つけられ、自信を失った状態
・学校という自分の居場所を失い孤独感を感じている
・学習の遅れに対する不安
・将来への不安
などを抱えているため、心の状態を気にかけながらの対応が必要になります。
そんな状態でも、できる範囲で学習を継続した方がいい理由、学習が心の回復にも大きな影響を及ぼす理由について3つお伝えしますね。
1つ目は、学習を継続することで、成功体験を積むことができます。
新しいことを学ぶことができ、できなかったことができるようになることで、自信の回復につながります。
2つ目は、学習を通じて、「学校」とつながることができます。
今はSNSによるつながりもあるので、嫌でも学校やクラスの状況がわかります。
子ども達は孤独感を感じやすい環境と言えるでしょう。
学習を継続することで、先生とつながり、社会とのつながりを感じることができ、完全な孤立状態を避けることができます。
3つ目は、将来への不安を和らげることができます。
不安を和らげるだけでなく、新たに目標をみつけることもできます。
また、学習に遅れがないことは、教室への復帰のハードルをグッと下げてくれます。
お伝えしたように、いじめによる不登校の子どもにとっての学習は、単なる知識やスキルの修得ではありません。
学習を継続することは、自信を取り戻し、社会とのつながりを感じることができるため、心の傷も少しずつ癒やされ、未来へ向かって前進する力を育む重要な役割をはたすのです。
息子は、不登校になってからも学習意欲はありましたが、学習支援体制が十分整っていませんでした。
自分で教科書や問題集を使って勉強したり、オンラインの通信教育で勉強したりしていましたが、時間の経過とともに「授業は今何をしているのか」と不安を訴えるようになっていました。
学校に相談し、個別に指導を行ってもらえるようになったのは、登校できなくなってから2ヵ月程たってからでした。
登校するのはキツそうでしたが、勉強だけでなく、先生方からいろんな話が聞けることを喜んでいました。
先生とつながる、そして「学習している」ことで、孤独感や不安は和らいだと話していました。
息子にとって、先生方とのつながりは、唯一の社会とのつながりだったのです。
いじめ問題は、子どもによって状態はさまざまです。
無理は禁物ですが、子どもの様子をみながら、学習を継続できるといいですね。
いじめによる不登校の子どもにとって、「学習」は心を回復させ、日常を取り戻す大きな助けとなる、大切なことなのです。