【親の対応⑱】いじめ被害からの回復~カウンセリングを嫌がるとき~

親の対応
アルパカさん
アルパカさん

子どもがいじめを受け不登校になっています。
カウンセリングをすすめていますが、とても嫌がり困っています。

あんとmommy
あんとmommy

誰でも経験のないことは不安です。
心が傷つき疲れている状態なら、なおさら新しいことに踏み出すのは大変なこと。
カウンセリングについて具体的に説明し、安心してもらえるといいですね。

前回の記事では、「いじめ被害からの回復~カウンセリングは必要?」についてお伝えしました。

心のケアにはカウンセリングが良いみたい…
子どもにカウンセリングを受けてもらいたい…

そう思って、子どもにアプローチしても
「イヤだ!」
と言われることが多いと思います。

特に中高生は、すんなり受けてくれることは難しいですよね。

今日は「いじめ被害からの回復~カウンセリングを嫌がるとき~」について、私が息子をカウンセリングにつなぐためにやったことをお伝えします。

私は息子にスクールカウンセリングをすすめましたが、息子は不登校だったため、案の定とても嫌がりました。

学校に行くだけでも負担を感じるのに、初めて会う人に何を話せというのか、という感じでした。

息子の立場に立ってみると当然ですよね。

カウンセリングって何をするのか
カウンセラーはどんな人なのか
どんな話をするのか
それを受けることでどうなるのか

このようなことがわからないまま、誰にも話したくないような話をさせられるのかもしれない、しかも場所は学校…

それは嫌がるのも無理はありません。

それでも私は「なんとか一度でもいいから受けてもらいたい」と思っていました。

一度受けることができれば、少なくともカウンセリングは安心できる場であることはわかってもらえるはず。

そう考えた私は、カウンセリングについて時間をかけて説明し、先生にお願いしてカウンセリングを受ける環境を整えてもらいました。

息子の不安を解消するため、具体的には次のようなことをしました。

●カウンセリングとはどのようなものなのか説明

・何を話すか考えておく必要はないこと
・話したくないことは話さなくていいこと
・カウンセラーは心の専門家であること
・カウンセラーには秘密を守る義務があること
・カウンセリングを受けることで、自分の考えていることや、気持ちが整理できる

このようなことを話しました。

●カウンセリングは心の調子を整えるものであることを説明
日本では「カウンセリング」というと、病気になってはじめて受けるイメージで、ハードルが高いですよね。

アメリカでは歯のクリーニングに通うのと同じような感覚で、気軽にカウンセリングを受けている、という話や、日本でもアスリートや経営者の中には、定期的にカウンセリングを利用している人もいる、という話をしました。

誰でも心が疲れたり、不安になったりするもの。

カウンセリングは、心が病んでいる人が受けるものではなく、心の調子を整えるために利用してもいいことを伝えました。

●私の体験談を伝える
私自身、カウンセリングを受けた経験があったので、そのときの話をしました。

・何を話しても大丈夫で、安心して話せる場であったこと
・誰かに話すことで、自分の思考と感情が整理されて、スッキリしたこと
・思っていたよりずっと気軽に利用できたこと
・今後もちょっとした不調があれば、利用したいと思っていること

などを伝えました。

●カウンセリングを受ける環境を整える
息子は不登校。
そもそも学校に行くことが負担なので、他の生徒と顔を合わせない時間帯で予約をお願いしました。
また、カウンセリング室は校舎内の移動が必要だったので、玄関に近い個室でのカウンセリングをお願いしました。

このように、息子に心の準備をしてもらうとともに環境を整えた上で、

「試しに1回受けてみない?」
「受けてみてイヤなら、その後は受けなくていいよ」

とアプローチしてみました。

すると
「それなら、試しに受けてみる」
ということになりました。

そして、お試しで受けた息子は安心したようで
「しばらく受けてみる」
と話し、数か月間受けることができました。

その後…
「カウンセリングは終わりにしても、もう大丈夫だと思う」
と自分から伝えてきた頃には、だいぶ落ち着きを取り戻していました。

心がしんどい時、安心して話せる場があるって大事ですよね。

初めてのことは、私たち大人でも不安。

子どもの不安を一つ一つ解消して、協力してくれる人達とつないであげることができたら、問題の解決に向けた大きな一歩になります。

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