
子どもがいじめを受け不登校になっています。
いじめた子ども達は保護者とともに先生方からの指導を受けただけで、これまで通り学校に通っています。
子どものことを思うと怒りが込み上げてきて苦しいです。

いじめ問題はとても理不尽です。
怒りが収まらず、到底許すことはできません。
ですが・・・ここで少し考えてみます。
あなたはどうしたいですか?
何を望んでいますか?
いじめは、被害を受けた子どもと家族の負担がとても大きい出来事です。
いじめを受けた子どもは、
- いじめにより心身に深刻な傷を負う
- 登校できなくなる
- その期間、社会から切り離される
- 学習が遅れる
- 転校や退学を余儀なくされることもある
など、子どもの成長や未来にも影響を及ぼします。
いじめを受けていることがわかり、子どもが不登校になると、考えなければならない問題がいくつも出てきます。
心のケアや学習支援、単位の認定や出欠席の扱い、場合によっては転校や退学も検討する必要があります。
これらは、被害者側が学校に何度も依頼、交渉して解決していかなければならないのが現状です。
一方、加害者はというと指導は受けるものの、特に変わりない生活を送ることができる場合がほとんどです。
この状況では、被害者側がやり場のない怒りと悔しさを感じることは致し方ありません。
この感情の扱いに被害者側はとても苦しむのです。
今日は「いじめ加害者がどうしても許せないとき」について私の経験をお伝えしますね。
これまでにも何度かお伝えしていますが、我が家の場合は先生方にとても恵まれたので、できる限りのサポートはしてもらえたと思っています。
ただ、それでもこの「理不尽」には苦しみました。
- 単位の認定
- 出欠席の扱い
- 学習支援のお願い
- 教室への復帰が厳しい状況だったので転校を検討
すべて自分で調べて、学校に「お願い」しなければならないのです。
学校から積極的に情報提供やサポートの提案をしてくることは、ほとんどありませんでした。
不登校の状態になると在籍している恩恵はほとんど受けられない、と感じました。
苦しむ息子を前に
こんなのおかしい・・・
こんなことがあっていいのか?
と、何度も何度も思いました。
ただ、その気持ちをどんなに訴えても、学校にこのような子どもをサポートするシステムがない以上、スッキリ解決とはならないことも心のどこかでわかっていました。
どうしたらこの苦しい感情から逃れられるんだろう…
私はこの状況をどうしたいか?
何を望んでいるのか?
じっくり考えてみました。
怒りや悔しさはもちろんあります。
でも、私は加害生徒に息子と同じ状況になってもらいたいわけではなく、重い罰を受けてもらいたいわけでもありませんでした。
なぜなら、加害生徒が息子と同じ状況になり、重い罰を受けたとしても、息子の笑顔が戻るわけではないからです。
冷静に考えると、加害生徒が学校に行こうが、どんな指導を受けようが、そんなことは息子の回復にはあまり関係ないと気づきました。
私はただ、息子の日常を取り戻したいだけ。
怒りや悔しさをぶつけることにエネルギーを使うより、息子のことに集中したい。
そう思いました。
「おかしいこと」を「おかしい」と伝えることは大切です。
ただ、自分の考えや気持ちを伝えた後は、私がどうにかできることではありません。
その後のことは学校が考えること。
自分ではどうにもできないことにいつまでも振り回されるのではなく、自分がどうにかできることに力を注ぐことにしました。
このように気持ちを切り替えてからは、いじめという「過去の出来事」を見つめるのではなく、回復という「未来」に向かって進んでいる、という感覚があり気持ちの落ち込みも随分減ったような気がします。
いじめ問題は解決に時間がかかる上に、感情がとても揺れる出来事ですよね。
解決までにはいろいろなことがありますが、その都度、
「何を望んでいるのか」
「なんのためにやっているのか」
を確認しつつ進んでいけると、感情に振り回されず心の負担はだいぶ軽くなると感じました。
加害者のことよりわが子のこと!
子どものケアとサポートに力を注げるといいですね。