人と人との関わりで「伝えること」はとても大切なことです。
でも、思っていることや感じていることを、きちんと相手に伝えることは、思っている以上に難しいですよね。
まして「本気」を伝えることは容易ではありません。
「本気」はよく使われる言葉。
「本気になれば大抵のことはできる」
「もっと本気で取り組んで欲しい」
「相手のことを本気で想っている」
この「本気」ですが、
よく考えてみると、わかりづらい言葉だと思いませんか?
何を基準に「本気」と言えるのか・・・
私は子どもの頃、親に「もっと本気で頑張れ」と言われ、心の中で「本気って誰が決めるんだろう」と思ったことがありました(^^;)
「本気」を測る基準はありません。
でも、コミュニケーションの中で、ふとした瞬間に「本気だな」と感じることはあります。
「本気」が伝わってくると、その人を信頼するとともに尊重し、より深い信頼関係を築くことができますよね。
息子のいじめ問題の対応では、面談はもちろんメールや電話など、数え切れないほど担任の先生と連絡を取り合いました。
振り返ってみると、先生との関わりの中で、何度も先生の「本気」を感じる瞬間があったように思います。
先生のこの「本気」の対応により、先生を信頼し協力して解決することができたことは間違いありません。
今日は「先生の本気を感じた瞬間」をいくつか紹介したいと思います。
●息子への関わり
息子に寄り添ったきめ細かいサポートをしてもらいました。
そして、かなりの時間を割いて面談や学習指導をしてもらいました。
できる限りの対応をしてもらえた、と思っています。
●シンプルに「本気を感じる言葉」をかけてもらえたとき
「何としても彼にとって良い形になるようにしたい」との言葉をかけてもらいました。
この言葉は私に勇気と希望を与えてくれました。
●どんな話でも、ひとまず受け止めてもらえたとき
いつでも私たちの話に耳を傾け、私たちの立場に立って話を聞いてもらえました。
理解してもらえている、共感してもらえている、と感じていました。
●先生の本音が聞けたとき
型どおりの対応ではなく、先生個人の考えや気持ちを話してもらえたことがありました。
難しい立場の中、本音を話してもらえたことに感謝しています。
●先生の感情が見えたとき
いつも冷静な対応をされていましたが、何度か感情が見えたことがありました。
真剣に向き合ってもらえていることが伝わりました。
いじめ問題を克服する過程で、私たち親そして息子には多くの壁が立ちはだかりました。
そのたびに悩み、葛藤し、くじけそうになることもありました。
でも、先生の「本気」に触れることで
「何としても息子にとって良い形になるようにするんだ」
と、最後まで諦めることなく後悔のない選択をすることができたと思います。
いじめは、先生の協力がなければ解決することはできない問題です。
その先生が「どのように向き合うか」は問題解決に大きく影響するだけでなく、子どもの未来にも関わってきます。
また、子どもは大人が何を守るために動いているのか、を良く見ています。
私たち大人が思っているよりずっと、大人の事情を理解して受け入れています。
そんな子どもの目にうつる、先生の「本気」は問題に立ち向かう勇気を与えてくれるものではないでしょうか。
いじめ問題に向き合い、先生のサポートを受けて成長した息子を見て、そう感じました。
そして、先生の「本気の対応」はいじめ問題を解決しただけではありませんでした。
息子は先生のサポートに心を打たれ、「自分も悩んでいる人に寄り添う仕事がしたい」と新たな目標に向かって進むことを決めたのです。
息子の将来にも大きな影響を与えた先生のサポートでした。